革道
2013.09.18 Wednesday 17:56
剣道、華道、茶道…
「道」とつくものは押しなべてTao[道-タオ-]に遠因しているのだよ、
と言っていた亡き祖父のことばを思い出しています。
古の先覚者達は口をそろえます。
武術に芸術に技術…
それらはみな違うようでいて、実はどの道も徳をあらわす為にあるのだと。
革を針で縫っていく工程は、一瞬一瞬を観察しつづけることになります。
機械的で無意識化してしまいがちな日常にあって
意識を-現在-に引きあげてくれるので
私たちは、この時間がとても好きです。
長い道程を眼前にした時は武者ぶるいがします。
うーんと
ギトギト油の換気扇と対峙した時と言えば
なんとなく分かってもらえるでしょうか?
分かりませんね。
ところで昔の人は
ことわざや故事などなど
どうして比喩や暗喩にしたのでしょう?
それは
人というのは、そのまま答えだけをいわれるより
導きによって考えさせられたことのほうが
深い処に染み込んでいき
やがて活きた智恵となることに気づいていた
先達の愛なのだそうです。
❧❧❧
今日はなんだか
おじいちゃんが傍に居るような気がしたので
おじいちゃんが好きだった高村光太郎さんの「道程」を
下にたたんでおきますね。
前に進めそうにないような時に。ぜひ読まれてみてくださいな。